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日本化学会関東支部群馬地区研究交流発表会で優秀ポスター賞を受賞


2020年2月5日
 本学大学院工学研究科 生命環境化学専攻 博士前期課程1年の柴田 康瑛さんが、2019年日本化学会関東支部群馬地区研究交流発表会において、優秀ポスター賞を受賞しました。

受賞内容

 燃料電池等に利用できる高分子電解質膜を、放射線グラフト重合という手法を用いて開発しています。
 放射線グラフト重合とは、基材となる高分子膜に放射線を照射しラジカルを発生させ、これを起点としてモノマーを重合させる手法です。基材の持つ特性を維持したまま、新たな機能が付与できるため、高い耐久性と導電性を合わせ持つ電解質膜が作製できます。
 本研究では、ポリフェニレンスルフィド(PPS)膜にスチレンスルホン酸エチルエステル(ETSS)をグラフト重合させ、プロトン伝導性電解質膜を作製しました。これまで、PPSを基材としたグラフト重合はほとんど進行しないことが知られていましたが、放射線照射前に基材膜を溶媒浸漬処理することによって、反応が大きく加速されること、および浸漬した溶媒によりグラフト重合性に差異が現れることを見出しました。

受賞のコメント

 この度は2019年日本化学会関東支部群馬地区研究交流発表会において、優秀ポスター賞をいただくことができ、たいへん嬉しく思います
 本研究の遂行にあたり、直接指導して下さった量子科学技術研究開発機構高崎量子応用研究所の前川康成副所長、長谷川伸主幹研究員、またサポートして下さった廣木章博主幹研究員およびプロジェクト「高分子機能材料研究」の皆様ならびに木下基准教授に厚く御礼申し上げます。
 今後は、発電試験や耐久試験など実用化を視野に入れた研究を行いたいと思います。

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